現在、高齢者世帯の増加が原因で、空き家が増えています。
それにより、空き家を相続する予定のある方も増えているでしょう。
空き家対策には、家族信託が有効です。
家族信託を利用することで、空き家の対処法が広がります。
今回は、家族信託の制度や、家族信託をおこなうメリットをご紹介します。
空き家が生まれる原因
最近は、子どもが親と同居をし、家を継ぐことが少なくなっています。
子どもが別に暮らすことで、高齢者世帯が増加していることが最大の原因です。
相続問題によって、なかなか相続人が決まらない場合や、そもそも相続人がいない場合なども空き家が増える原因です。
また、家主が認知症を発症し、判断能力がない場合は、不動産の売買契約ができません。
判断能力がないと認められた場合は、代理人を立てられないので、子どもが代わりに手続きすることもできなくなります。
そのため、亡くなるまでの間は放置するしかありません。
家族信託の制度とは？
家族信託は、空き家対策でもっとも有効な方法です。
財産をもっている方「委託者」が、信託契約や遺言によって、信頼できる家族「受託者」に財産を託します。
「受託者」は、財産から得られる利益を受ける方「受益者」のために、財産を管理・処分します。
これが家族信託です。
認知症になると、不動産や預貯金などの財産が凍結されて、自由に動かすことができなくなります。
家族信託を結んでおくと、財産を家族に託せるので、もしもの時に安心です。
空き家対策で家族信託をおこなうメリット
家族信託は、空き家の対処法が広がるため、空き家対策に役立ちます。
家族信託をおこなうメリットをいくつかご紹介します。
自益信託で贈与税がかからない
親を委託者と受益者に、子どもを受託者とし、親の自宅を信託財産にします。
そうすると、「自益信託」となり、贈与税がかかりません。
受託者の判断で不動産処分が可能
家族信託は、受託者の判断のみで不動産処分が可能です。
委託者が判断能力をなくしていても、受託者の判断のみで、手続きを進められます。
数世代先の財産承継が可能
家族信託を利用すれば数世代先まで財産承継することができます。
子どもが受託者として適切ではない場合は、甥や孫を受託者とすることが可能です。
まとめ
空き家が増えている原因は、子どもが家を出ることで、高齢者世帯が増加していることです。
相続や、家主の認知症発症も原因のひとつです。
家族信託は、家主以外の家族も、財産を管理・処分をすることができます。
利用するメリットがあるので、空き家対策には、家族信託の利用をおすすめします。
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